買い物から帰ってきた彼女が僕達のいる水槽を見てニヤリと笑う。背筋の凍るような殺気を感じたんだ。
「あのね〜金魚くん。今日さぁホームセンターへ行ったのね。そしたらね、あの時のステキな店員さんが声かけてくれてさぁ・・・」
ああ・・あの店員の話しか。水槽割れ事件以来、彼女を見かけると会釈ををしたり、話しかけてくる店員がいるそうだ。
「それでさぁ・・タダでやらしてあげるからやっとく?なぁ〜んて言うんだよ。もう。困っちゃってさぁ。」
へ?まてまて・・・それはなんの話しだ?
「で、さっきやってきちゃったの。」
うわっ!!そんな簡単にやっちゃっていいのか?そゆことはよーく考えてからじゃないとやばいって。
「じゃあ〜ん☆」
うわあ!!黒デメ金が10匹いるう!!
「すごいでしょ。黒デメだけを掬ったんだよ。店員さんもウチがあんまり上手でびっくりしてたみたい。うふふ。」
おのれ!また金魚掬いしたんかい。
そして水槽の中ではスイミー達(黒デメ金)が所狭しと泳いでいる。
ぼ・・ボクが目になる。(うじゃうじゃ)
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